こんにちは、りりえぴです!
6月の終わりから7月にかけて、佐渡に行ってきました。
そこで観て来たのが
天領佐渡両津薪能!!
佐渡って、薪能をたくさん見ることができるって
知ってましたか?
年間だけでも、これだけ佐渡ヶ島の各地で開催されるんです。
佐渡薪能 演能スケジュール2017
佐渡の両津港から程近い、椎崎・諏訪神社という神社で
7月1日の夜に行われた、薪能に行って参りました!
演目は「半蔀(はしとみ)」。
(観世流では「はじとみ」と読むそうです。
今回、見てきたのは「佐渡宝生流」という流派でした。
偶然にも佐渡で薪能を見ることが出来て、超ラッキーでした。
当日はあいにく雨・・・
神社の境内の周りにプラスチックの長椅子を並べて
ビニールシートを敷いて、カッパを着て観劇してきました。
それでもこの悪天候の中、多分100人以上のお客さんが
来ていたと思います。
「半蔀(はしとみ)」の内容をちょっと説明してみますと・・・
”ある僧侶が、京のお寺、雲林院での夏季の修行も終わりに近づき、
修行の間にお供えした花の供養をしようとしていると、
立花に一本の白い花を添えた女性がいました。
僧侶に名前を聞かれた女性は
「今お供えした夕顔の花の蔭から参りましたのですから、
やがておわかりになるでしょう」
と、不思議な言葉を残し、
ふたたび花の蔭に隠れ去ってしまいます。
女性の言葉通り、僧侶が京の五条辺りに来てみると、
荒れ果ててはいても、昔の住まいそのままの場所に
夕顔が咲いていました。
中から和歌を詠う声がするので、僧侶が呼びかけてみると
半蔀を押し開けて、ありし日の姿のままに夕顔の君の霊が現れ、
光源氏との出逢いを語ります。
昔、ある日の夕暮れ時、この宿をたまたま見つけられた
源氏の君が、垣根に咲いていた夕顔の花に目をとめられ、
従者に取ってくるよう命じられました。
香の薫る扇に花をのせて差し上げたのがご縁で、
私は源氏の君と契ることになってしまったのです”
「半蔀(はしとみ)」解説より
この物語で不思議なのは、源氏物語の登場人物「夕顔」が、
物語の中の、僧侶のお寺に訪れ現れるというところでした。
りりえぴの趣味で言ったら、
法隆寺で修行されているお坊さんの前に、
漫画「日出処天子」の厩戸王子が現れる、という具合かと・・・♪
・・・えへへ、つい趣味が・・(笑)
夕顔が、お寺に訪れて、源氏の君と逢瀬をかわした日々を回想して、
舞を舞うのですが、
源氏物語の夕顔の君には、はかないイメージを持っていました。
が、
この舞を見ているうちに、とてつもなく激しい源氏の君に対する
夕顔の愛情が迫ってくる様で、、
能の舞台がこんなにも激しいものを秘めているのか・・・
と、あらためてびっくりしてしまったのであります。
歌舞伎とは全く動きも何もかも違う能の舞台でしたが、
動きが静かであれば有るほど、面を被った主人公の中にある
形にならない何かが、ゆらゆら現れて来るような感じがして、
またもやりりえぴは、日本文化に打ちのめされてしまいました。
霧雨が降る中、かがり火の明るさに照らされた、夕顔の君の面を見ていると
お面を通して、様々な感情が伝わって来る感じで、
とてつもなく感動してしまいました。
一見見たら無表情に思える能面から、主人公の思いを
感じ取れるって、こんなの日本の他にあるのかな。。
秘める動作の中に、激しさを見ることの出来る能の舞台って
すごいなあと。。

雨の降る中、感動しまくりのりりえぴでした。
次の日の朝、お散歩がてらに舞台を拝見した神社に行ってみました。


ここで昨日薪能が催されのだーと・・・
1人感慨にふけっておりました(笑)

椎崎・諏訪神社は信州の「諏訪大社」の分社で、
1376年に建立されたそうです。
能の舞台は1902年に建築され、瓦葺き切妻造りとなっており、
新潟県の有形民族文化財に指定されているそうです。
こちらの神社では、佐渡で最も能の舞台が催されるそうです。
今年もまだ秋に、2回ほど薪能を予定されていました。
天領両津薪能の今年の残りスケジュール
- 2017年9月9日(土) 「清経」
- 2017年10月7日(土) 「敦盛」
入場料は、運営協力金の1000円がチケット代でした。
詳しくは、佐渡薪能 演能スケジュール2017
をご覧下さい(´▽`)
りりえぴが泊まった宿は、この椎崎・諏訪神社から歩いて5分のホテルでした。
つるつるの椎崎温泉も入れてよかったですよ♪
目の前は加茂湖が見渡せます。
一番良かったのは、薪能が終わってから食事を頂けたことでした。
薪能は、19時30分~20時50分までだったのですが、
夕食が遅くなっても快く準備して下さいました。
薪能が開かれる時は、夕食の時間を早め、遅めなど
考慮してくれるみたいです♪
佐渡グリーンホテルきらく
また薪能のときに、ぜひ訪れてみたいです!
今日も訪れて下さりありがとうございました!(´▽`) /